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大腸がん

がんの治療 大腸がん

大腸がんの定義

大腸上皮由来の悪性腫瘍(結腸がん、盲腸がん、直腸がん、肛門管がん)

疫学

  • がんによる死亡のうち、がん全体で第3位、男性では第4位、女性では第1位である。
  • 高齢者の大腸がんが増加しており、50歳代~60歳代に好発。
  • 組織学的には高分化・中分化腺がんが多く、約70%~約90%を占める。
  • 早期がんは男性に多い傾向がある。
  • 日本では家族的遺伝による大腸がんが一定程度あり(5%~10%)、その場合は90%の高率で大腸がんを発症する。
  • 直腸がんが大腸がん全体の約3分の1を占め、特に下部直腸がんが多い。
  • 結腸がんではS状結腸がんが多く、大腸がん全体の約3分の1を占める。
  • 大腸がんは多発性のものが多い。

病期分類

Dukes分類

A型  腫瘍が腸壁内に限局。リンパ節転移なし。

B型  腫瘍が腸壁を貫いて浸潤。リンパ転移なし。

C型  腫瘍が腸壁を貫いて浸潤。リンパ節転移あり。

D型  腫瘍が腸壁を貫いて浸潤。リンパ節転移・遠隔転移あり。

TNM分類

StageⅠ

T1:腫瘍が粘膜下層まで

T2:腫瘍が固有筋層まで

N0:リンパ節転移なし

M0:遠隔転移なし

StageⅡA

T3:腫瘍が固有筋層を超え、漿膜下層まで

N0:リンパ節転移なし

M0:遠隔転移なし

StageⅡB

T4:腫瘍が漿膜面に露出又は他臓器浸潤

N0:リンパ節転移なし

M0:遠隔転移なし

StageⅢA

T1~T2

N1:リンパ節転移1個~3個

M0:遠隔転移なし

StageⅢB

T3~T4

N1:リンパ節転移1個~3個

M0:遠隔転移なし

StageⅢC

anyT

N2:リンパ節転移4個以上

M0:遠隔転移なし

StageⅣ

anyT anyN

M1:遠隔転移あり

発がん機序と危険因子

■1 多段階発がん説

APC遺伝子変異により低異型性の腺腫が発生→K-ras遺伝子変異により高異型性の腺腫が発生→p53遺伝子変異により発がん→DCC遺伝子

NF2遺伝子変異により浸潤・転移という段階を経る。

■2 de novo 発がん説

多段階発がん説のように、腺腫形成を経てから発がんするのではなく、正常細胞が突然発がんすると考える。

■3 早期がんと進行がん

早期がんとは、腫瘍が粘膜(M)又は粘膜下層にとどまるものを指し、腫瘍のサイズやリンパ節転移の有無は問わない。

進行がんとは、腫瘍が粘膜下層を超え固有筋層よりも深部に及んだものを指す。

病理組織学的分類

  • 大腸がんの多くは高分化
  • 中分化腺がん又は粘液がんである。
  • 低分化がん
  • 未分化がん
  • 印環細胞がんは、発生頻度は低いが悪性度が高い。
  • 肛門管がんのうち、腺がんは上部に発症しやすく、扁平上皮がん・粘液がんは下部に発症しやすい。

腫瘍マーカー

  • 最も使用頻度が高い CEA CA19-9
  • 陽性となる腫瘍マーカー CA50 DUPAN-2 Span-1 SLX CSLEXなど
  • 肛門がん(扁平上皮がん)で陽性 SCC
  • 腹膜播種で陽性 CA125

治療

  • StageⅢまでは内視鏡又は外科的切除が第一選択。
  • StageⅣの場合には、原発巣と転移巣の双方が処置可能な場合のみ手術適応となる。
  • 直腸がんの場合、腫瘍下縁が歯状線から5㎝以上離れている場合には、肛門括約筋温存術(前方切除)の適応となる。それよりも低い位置にある場合には、腹会陰式直腸切除術の適応となり、人工肛門の創設が必要となる。
  • 化学療法は、手術適応とならない場合や再発がんで適応となる。使用頻度の高い抗がん剤には、5-FU、ロイコボリン、イリノテカンなどがある。

生存率

  • 大腸がん全体では5年生存率が約65%に達し、がんの中では比較的予後が良い。
  • Dukes分類の病期別5年生存率は、A 約95%、B 約80%、C 約70%、D 約15%である。したがって、遠隔転移があると予後が極端に悪くなる。
  • 直腸がんは結腸がんよりも予後不良である。また、肛門管がんは直腸がんに比べてさらに予後不良となる。したがって、下部にいくほど予後が悪くなる。

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