【具体例】常位胎盤早期剥離と胎児の死亡 | 医療事故 医療過誤 / 弁護士法人ALG&Associates

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常位胎盤早期剥離と胎児の死亡

常位胎盤早期剥離と胎児の死亡

定義等

常位胎盤早期剥離とは、妊娠20週以降で、正常位置付着胎盤が胎児娩出以前に胎盤の組織又は血管の一部に破綻をきたし、出血により子宮壁から部分的又は完全に剥離し、重篤な臨床像を呈する症候群をいいます。

産科DICの主たる原因を占め、妊産婦や胎児死亡の原因となります。とりわけ、内出血型は胎盤後血腫を形成し、子宮内圧が亢進し、早期にDICを併発します。

いずれにせよ、放置すれば、100%DICに移行する為、早期診断・治療が大原則となります。

詳細については、妊娠についての基礎知識の個所をご参照ください。

判例(東京地裁平成5年3月30日判決)

本件は、妊娠36週で、血圧150/98、下肢浮腫、蛋白尿等の症状により妊娠中毒症と診断されたものの、超音波検査にて常位胎盤早期剥離を否定され、妊娠中毒症の治療目的にて入院した妊婦につき、胎児仮死の判定基準の1つである遅発一過性徐脈が発生していたものの、経過観察を継続し、入院から約10時間~12時間後に大量出血し、常位胎盤早期剥離及び胎児仮死が生じた事案です。

なお、母体は、3日間、生命が危ぶまれましたが、最終的には無事に退院しています。

裁判所は、常位胎盤早期剥離により胎児が死亡した点については、結果回避可能性がなく過失を否定したが、妊婦の経過観察を、看護婦になってから日が浅く、常位胎盤早期剥離についても実際に経験したことがない看護婦に任せきりにしていたことにより、妊婦の生命・健康の安全を図らなかった点に過失があると判断しました。

妊娠具体例

微弱陣痛と陣痛促進剤の投与 胎児が骨盤位の場合の分娩と… 鉗子分娩の手技と医療過誤 常位胎盤早期剥離と胎児の死亡 羊水塞栓症を原因とするDICと… 帝王切開術後の出血性ショック… 出産後の問題である「核黄疸」

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